勝山文化往来館ひしお(かつやまぶんかおうらいかんひしお)は、岡山県真庭市勝山の体験交流施設。カフェを併設したギャラリー・ホールである。2005年(平成17年)6月に開館した。
勝山文化往来館ひしお | |
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中庭 | |
施設情報 | |
正式名称 | 真庭市交流体験施設匠蔵 |
愛称 | 勝山文化往来館ひしお |
前身 | 清友醤油醸造所 |
館長 | 加納容子 |
建物設計 | 太田民雄研究室 |
延床面積 | 662.162 m2 |
開館 | 2005年6月 |
所在地 | 〒717-0013 岡山県真庭市勝山162-3 |
位置 | 北緯35度05分02.4秒 東経133度41分29.6秒 / 北緯35.084000度 東経133.691556度座標: 北緯35度05分02.4秒 東経133度41分29.6秒 / 北緯35.084000度 東経133.691556度 |
最寄駅 | JR中国勝山駅 |
外部リンク | 勝山文化往来館ひしお |
プロジェクト:GLAM |
沿革
建物/元清友醤油醸造所
1890年(明治23年)清友醤油醸造所として創業し、1968年(昭和43年)に清友醤油店として創業、1972年(昭和47年)に廃業した醤油の醸造販売企業の跡地に建つ。廃業後、醤油蔵など建物の一部が真庭市に寄贈され、展示館となった。尚、寄贈されなかった清友家(旧清友醤油店)は2018年現在も住居として使用されているため非公開だが、勝山のお雛まつり期間中は、雛人形の公開展示で屋内を見学することができる。土間には、醤油醸造をしていた時代に敷設されたトロッコの軌道が残る。
寄贈から建物改築、現在までの経緯
文化活動の拠点をつくりたいという勝山地域住民の願いを受け、町並みの中心にあった地元の醤油蔵の寄贈を求めて、当時の町長が清友醤油醸造所に足しげく通った。”本当に文化的な事に使っていただけるのなら”という条件で、当時の勝山町が醤油蔵など土地建物の一部を譲り受けた。
行政・住民地域づくり団体から構成される「勝山・町並み委員会」で活用方法を検討され、地域と都市、観光客やアーティストとの交流を促進し、地域社会の文化を向上する場となるとともに、市民参加の増進おうながす公設民営の文化施設づくりを目指した。
2004年(平成16年)、の設計で清友醤油の醤油蔵を再生する。勝山の町並み地域の中心にある丘にあった地元の醤油蔵をそのまま活かして改修された。
2005年(平成17年)、文化往来拠点としての活用がスタートした。名称の由来は、醤油蔵が製造していたひしおにちなんだ。醤油が世界で広く愛されるように、「ひしお」から生まれる新しい文化が世界を広く駆け巡るようにという願いがこめられており 、文化を醸造する「はぐくむ」という意味がある。運営は、真庭市の指定管理制度により、2005年から勝山・町並み委員会が受託している。
2018年現在、地域住民、作家、鑑賞者がアートで交流できる拠点施設として利用されている。館長は、勝山町並み保存地区にある「ひのき草木染織工房」の染織作家・勝山町並み保存地区にある「ひのき草木染織工房」の染織作家、加納容子。
施設概要
ホールやギャラリーの機能を備え、アーティストによるコンサートや演劇など、文化発信の場として活用される体験交流施設である。
- カフェ - 1階のカフェでは軽食の他、期間限定で御前酒の蔵元辻本店の酒粕を使用した「酒粕プリン」や勝山銘菓も提供されていた。デザートとドリンクをセットで100円引きとなる。2013年(平成25年)から2015年(平成27年)は、10月開催のにおいて、当日限定でチーズや酒粕等の発酵食材を使用した発酵ランチが提供された。
- ホール - 醤油蔵を改築したホールでは、各種のイベントが催される。
- 中庭 - 旭川から流れる風を感じられる中庭では、野外コンサートなども行われる。
- ギャラリー - 2階のギャラリーは展示スペースとして使われる。
- カフェ
- 中庭
- 醤油樽に使用されていた箍(たが)
- ひしおに置かれている醤油樽
- 屋外展示されている醤油樽の内部
友の会
ギャラリーの作品展示やイベントの企画運営を共に支え、サポートするひしおフレンズが存在する。
利用状況
国内外のアーティストを招聘して、創作展示・アートワークショップ・コンサート・演劇など、文化芸術の活動の場として利用されている。また、地域の交流事業の場にもなっている。やのれんスタンプラリーなど、イベント会場の一端も担っている。
なお、過去の展覧会・イベント・ワークショップは、勝山文化往来館ひしおの公式サイトにまとめられている。
利用情報
- 開館時間:10:00 - 18:00(11月 - 3月10:00 - 17:00)
- 休館日:毎週水曜日、12月29日 - 翌年1月3日
- 駐車場:10台(無料)
現地情報
交通アクセス
[電車]
- JR岡山駅→津山線→津山駅→姫新線→中国勝山駅 徒歩500 m(7分)
- JR岡山駅→伯備線→新見駅→姫新線→中国勝山駅
[バス]
- 岡山中鉄バスセンター、JR岡山駅より勝山・湯原・蒜山方面バス、JR中国勝山駅前下車
- 京都・大阪(梅田)より津山行き高速バス(神姫、JRバス)
[車]
- 岡山方面から:岡山自動車道経由中国自動車道:落合インターチェンジ下車 12 km(29分)
- 大阪方面から:米子自動車道:久世インターチェンジ下車 9.8 km(17分)
周辺情報
- :ひしお館の隣りにある石畳の坂。勝山の町並みや遠くの山々が見渡すことができる。
出典
- ^ a b 真庭市交流体験施設匠蔵条例
- ^ a b c d “ひしおについて”. 勝山文化往来館ひしお. 2018年12月11日閲覧。
- ^ 「醤油蔵を再生した交流施設 真庭の町並み保存地区に完成 活用策など探る」『読売新聞』読売新聞社、2005年6月15日、大阪朝刊、30面。
- ^ 「旅ぶら 勝山地区」『朝日新聞』2013年2月5日、26面。
- ^ 勝山・町並み委員会 2010, p. 110.
- ^ 勝山町史編集委員会 編『勝山町史』 後編、勝山町史編集委員会、1982年3月、168頁。 NCID BN06511449。
- ^ a b c “清友家(旧清友醤油店)”. keitandan.web.fc2.com. 2018年12月10日閲覧。
- ^ 岡山県郷土文化財団 編『岡山の自然と文化 郷土文化講座から』岡山県郷土文化財団、50頁。 NCID AN1055080X。
- ^ a b c 池田潔 2014, p. 174.
- ^ 勝山・町並み委員会 2010, p. 114.
- ^ a b 公式パンフレット(2018年12月確認)
- ^ a b 『岡山県北タウン情報誌JAKEN』No.171(2018年1月号)、スタジオ ア・ビアント、2018年、16頁。
- ^ 橋本惣司 2006, p. 94.
- ^ a b 「アートをはくぐむ交流拠点「ひしお」」『広報まにわ』第56号(2009年12月号)、真庭市総務部秘書広報課、2009年、6頁。
- ^ “勝山 Part1 このまちと家と、染織作家・加納容子さんのこと|「colocal コロカル」ローカルを学ぶ・暮らす・旅する”. 「colocal コロカル」ローカルを学ぶ・暮らす・旅する. 2018年12月10日閲覧。
- ^ 橋本惣司 2006, p. 95.
- ^ 勝山文化往来館ひしお 2013, p. 62.
- ^ 勝山文化往来館ひしお 2014, p. 39.
- ^ 勝山文化往来館ひしお 2015, p. 39.
- ^ “勝山町並み保存地区 | 岡山県北の生活情報 アットタウンWEBマガジン”. 2019年4月3日閲覧。
- ^ “ひしおフレンズ”. 勝山文化往来館ひしお. 2018年12月10日閲覧。
- ^ 勝山・町並み委員会 2010, p. 123.
- ^ 勝山文化往来館ひしお 2017, p. 36.
- ^ a b “情報”. 勝山文化往来館ひしお. 2018年12月10日閲覧。
- ^ “グーグルマップ”. 2018年12月10日閲覧。
- ^ “グーグルマップ”. 2018年12月10日閲覧。
- ^ “グーグルマップ”. 2018年12月10日閲覧。
参考文献
- 池田潔 編『地域マネジメント戦略 価値創造の新しいかたち』同友館、2014年10月。ISBN 978-4-496-05088-6。
- 『勝山町並み・体験クラフト市2013報告書』勝山文化往来館ひしお、2013年。
- 『勝山町並み・体験クラフト市2014報告書』勝山文化往来館ひしお、2014年。
- 『勝山町並み・体験クラフト市2015報告書』勝山文化往来館ひしお、2015年。
- 『勝山町並み・体験クラフト市2017報告書』勝山文化往来館ひしお、2017年。
- 勝山・町並み委員会 編『のれん越しに笑顔がのぞく 勝山-暮らしから始まるまちづくり』吉備人出版〈福武教育文化叢書〉、2010年3月。ISBN 978-4-86069-259-9。
- 橋本惣司 著、倉敷ぶんか倶楽部 編『城下町勝山ぶらり散策』日本文教出版〈岡山文庫〉、2006年11月。ISBN 4-8212-5243-0。
関連項目
- 勝山町並み保存地区
外部リンク
- 勝山文化往来館ひしお - 公式ウェブサイト
- 勝山文化往来館ひしお (hishioarts) - Facebook
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